私の愛聴盤もついに20枚目になりました。

今回も前回に続いてラルフ・マクドナルドのセカンドアルバムです。

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RALPH MACDONALD/THE PATH VAM VACM-1013 1995

オリジナルは1978年発売のこのアルバム、ジャケットになにやらちょっと古めかしいモノクロ写真が並んでいますが、ラルフとその両親やおばあさんなどの写真です。

つまりルーツ的なところをジャケットで表現しているのですが、このアルバムは中味も同じくマクドナルド家のルーツを音楽にしたというようなアルバムです。

LPで言うA面は三部構成で17分ほどの曲になっており、アフリカ→カリブ→ニューヨークと渡ってきた家族の歴史を、リズムを中心に表現しています。
スチールドラムが出て来るとカリブ、シンセサイザーが出て来るとニューヨークというのが移り変わりの目印になっています。
結構濃いので通して聴けない時があります。(というかニューヨークの雰囲気になったところでなぜかホッとする)

他の曲はごく普通で、LPでいうB面に移るとなんだかほっとします。
特にトウーツ・シールマンスのハーモニカが気分いいです。
面白いのはファーストアルバムもそうなんですが、他人に提供した曲を取り上げているんですね。
ファーストアルバムではGROVER WASHINGTON,JRの「MR.MAGIC」このアルバムでは「I FEELS SO GOOD」。
いずれも違いがあって面白いのですが、他のアルバムでも、使い回しがうまい!
マーチとルーテシアみたいな関係?

他の曲で注目なのは最後の「IF I'M STILL AROUND TOMORROW」
ボーカルがパワフルでチャーミングなところもあるグェン・ガスリーという女性ですが、確か数年前に亡くなったようで残念です。

ファーストアルバムと同じくこのCDは2~5曲目がリメイクされていてオリジナルと違います。
オリジナルについてはこれまた同じく別記事にて紹介する予定です。

参加ミュージシャンは例によって東海岸の職人さん達。

RICK MAROTTA
STEVE GADD
CHUCK RAINY
ERIC GALE
RICHARD TEE
WILL LEE
JEAN"TOOTS"THIELEMANS
PATTI AUSTIN
GWEN GUTHRIE他

これだけ見てもメンバーはすばらしい!

この頃はどのアルバムを見ても同じ名前がクレジットに書かれていて、どれを買おうかおおいに迷ったものでした。(まだ高校生か大学生で、買おうにも予算がないわけですよ!)
で、当時流行り出したレンタルレコードに置いてあるアルバムはしっかり借りてテープにコピーして、レンタルに置いていないアルバム中心に買い込んでいました。
この手の音楽は借りる人が少ないので、よほどのヒットアルバムでないと置いていなかったのです。
逆に比較的どうでもいいヒットアルバムはコピーで聴いて満足してしまうと、今でも持っていなかったりします。

話がそれましたが、このアルバムはラルフの代表作とも言われているほどのアルバムです。
このアルバムも発売されて30年近くになりますが、今だ聴きたくなるパワーを持っているのは凄いことです。