先日中華街の「青海星」でれっさーさんと夕食をしていたら流れてきたのが胡弓の演奏の「蘇州夜曲」。(れっさーさんのブログにもありますのでご覧ください)
日本の曲なのにどことなく中国の雰囲気を漂わせるこの曲、中華街で聞こえてきてもいい雰囲気の曲です。
調べてみると昭和15年(1940年)の日本のヒット曲であるこの曲は、過去から最近まで多くのカバーがあるんですね。知りませんでした。
上記のように中国の曲のアルバムなんかにも入っています。
この曲のオリジナルを歌った方は渡辺はま子さん。
1910年生まれで1999年12月31日に亡くなっています。
横浜生まれでずっと横浜で過ごされたハマっ子な方です。
実は生前のはま子さんには何度もお会いしたことがあり、「青海星」でれっさーさんとこの曲の話やはま子さんのなどをしているうちにとても懐かしくなって、父に「はま子さんのCD貸して!」とCDを借りてきました。
我が親子の間では「はま子さん」でOKなんです。
だから「蘇州夜曲」といえば「はま子さん」。
このCDは1986年発売のようでおそらくこの数年前の録音と思われますが、ジャケット写真も歌の声も当時のはま子さんそのままで、聴いていて思わず涙が...。
慰問のために訪れた中国で抑留されそこで同じく抑留された日本兵のために歌って元気づけたり、フィリピンの日本兵との文通から慰問のコンサートに行き100人以上の日本兵を当時の大統領に釈放してもらったなど、歌手以外の面でもいろいろと苦労された方です。
今はクスリをやる人はたくさんいても(笑...。
二度も授章された方ですが、「これじゃなきゃダメなのよ~!」とマニュアルのシフトを指さして、いつもMTのカローラに乗って自ら運転して一人でいらっしゃったのがとても意外で、ウチの近所のスーパーで買い物して帰ったりと庶民的な方でした。
一方こんなことも聞いたことがあります。
「同じ音量で1曲通して歌うのは難しいのよ」
「いつでもどこでも自分がどんな状態でもそれができるっていうのが歌手なの」
私の好きなNYの職人ミュージシャンのみなさんと同じように思いますね。
片やスポットライトを浴びる主人公、片やそれを上手に引き立てる裏方さん。
どちらもお客さんを楽しませるエンターティナー。
今は技術が進歩していますからね。
昔から「ライブできない人もいる」というし...。
ところで、
このCD、iTunesに落そうとしたら何度やってもPCのドライブが読み取ってくれません。
はま子さんが天国から「コピーはダメよ!」と言っているのでしょうか。