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Richard Tee/Real Time Live In Concert 1992 ビデオアーツVACM-7050

じっくり聴いてから書きたいので、とりあえず今夜は画像だけアップしておきます。

発売からずいぶん経ってしまいましたが感想などを...。

まずこのアルバムの発売に感謝したいと思います。

収録後20年も経って発売になったということは、それだけファンがいて価値あるものであることを発売元が意識していたからであろうし、それに尽力された方もいると思います。

それにケンドール・ブラウンというレコーディングエンジニアまで来日して録音していたこと、そのプランを練られたことにも感謝したいです。

この収録日の翌日のコンサートに行った私としては、初のRichard Tee名義のライブだったことに舞い上がって演奏の記憶はほとんどないのですが、Strokin'が初めて生で聴けたこと、The Gadd Gangなどの時に比べて、これまでで一番歌がうまかったこと(Sorry!!!)、ピアノが(ミスタッチがありつつも)いつもよりスムースだったこと、終了後に裏口から出てきたところでStrokin'のLPジャケットにサインをもらったことなんかを思い出します。

さて、CD目一杯77分13秒も収録されたこのライブはまず音がきれいなことが印象的。
オーディエンスの拍手などが少ないのはちょっとさみしいのですが、このライブは実は伊藤君子とのジョイントになっていて、前半20数分位は伊藤君子の歌でした。
バックの演奏は最高なんですが、歌はどうも演歌のにおいがしていて(以下略)、お客さんもどうもサクラ的な方も多くいた感じがしました。(おばさんが結構いたのにびっくりしたものです)
だってRichard TeeとSteve GaddのTake The A Trainの途中の拍手、あまりにも少ないですよね(笑
この二人にしかできない一種の奇跡なのに。

それはともかく、ピアノとフェンダーローズの2種を曲によって弾き別ける大先生ですが、繊細なピアノと壊しているようなヒートアップしたピアノ、こちらも繊細なフェンダーローズとフェイザーのうねりがボリューミィと、いつにも増して縦横無尽なプレイ。
腰振るピアノに歌うピアノ!
それに一番うまかった歌!

次にライブで来るのはいつだろうと、いつもこういう時に思うんですが、それは残念ながら叶いませんでした。
このライブがおそらく最後の来日ではないかと思うのですが、それが記録されていたというところに大きな価値があります。

Richard Teeが亡くなった後のSteve Gaddのプレイを聴くと、何か物足りない感じがずっとしていたんですが、このライブを聴きながら、「やはりSteve Gaddの最良のパートナーはRichard Teeなんだな」、と。
考えるプレイじゃなくて、軽々と体から湧き出るプレイに聴こえるんですよね。
「It's Time」のソロなんてまさにそんな感じがします。

それに昨年末に亡くなってしまったRalph MacDonaldのプレイもRalphらしさが充分あって、これまたSteve Gaddとの組み合わせは最高です。

Strokin'やTake The A Trainの素晴らしさは思っていた通りですが、Take the A Trainの途中のところは今までにない弾き方もしていて新鮮に感じた部分もあります。(3:40位からのところ、6:24位からのところ、7:30位からのところ、)
やはり明日に架ける橋のイントロのごとく、進化しているんですね。
ライブでは同じ曲を何回聞いても、聴くたびにアドリブが違うのが楽しみなところで、ワクワクするんですよね。
そして、耳に、体に、その「気持ち良さが来る」と気分は最高というわけです。

そんなことを思い出しながら購入以来ほぼ毎日聴いていますが、生で聴きたいという思いはやはり消えませんね。
無理だとわかっていても(笑

Richard Teeのピアノとフェンダーローズはやはりこの人しか出せない音とプレイです。
実際フォロワーはいないと思います。(同じことをやってもらっても、たぶん好きにはなれないし、その人自身にとって意味はないと思いますけど)


だから、これからも、眠っている映像や他の未発表曲、ライブの音源などの発売を楽しみにしてます。