久しぶりに私の愛聴盤です。
ちょっとだけ正月らしいものを選んでみました...。

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これはジャケットの裏の写真なんですが、写っている人と楽器に注目です。
琴と日本人!

「琴」を演奏しているのは「YUTAKA」とあるように日本人の男性で「横倉裕」という方です。
と言ってもアメリカに渡って20年以上だと思うので、あまり知っている人はいないと思います。
「琴」以外にピアノ、ボーカルのクレジットがあります。

今手元にこの人のアルバムが4枚ありますが、そのうちの3枚を並べてみました。

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顔がどんどん外人になってる!
どうも日本人と言う感じがしない風貌なんですが...。

3枚のアルバムを紹介すると左から、

YUTAKA 1988 GRP/GRD9557
BRAZASIA 1990 GRP/GRD9616
ANOTHER SUN 1993 MCA VICTOR/MVCR-132


一番右のアルバムは今日タワーレコードで売っているのを確認しましたが、他は最近見当たりません。

で、内容なんですが、演奏は日本人の感覚の「琴」とは違って、アコースティックギターに近い感じです。
音楽としてはまさに「フュージョン」という感じで、「琴」が西洋の楽器と完全に融合しています。なので日本的な雰囲気はほとんど感じさせません。
録音も西海岸で行われているので、「琴」の音色は見事にカラッとしています。
おそらく普通の人は「ちょっと変わったギターの音だな?」位にしか思わないでしょうし、言われないと「琴」だとわからないでしょう。
逆に言えば「琴の音色」「琴の調べ」を期待して聴くと拍子抜けします。

左のアルバムにはいくつか尺八の演奏もありますが、それくらいがちょっと日本を感じさせるくらいで、これとて乾いた音なのでちょっとわかりにくいかもしれません。

さらにこの方のボーカル、ほとんど外人です。もちろん英語、さらにポルトガル語?も。
コーラスも外人女性です。

右の2枚はブラジリアン、ボサノバ風の曲が多く、タイトルからわかるようにさらに南米のエッセンスが融合しています。

参加しているミュージシャンも多彩。

DON GRUSIN
CARLOS VEGA
ABRAHAM LABORIEL
PAULINHO DA COSTA
JOHN ROBINSON
PAUL JACKSON,JR.
NATHAN EAST
CARLOS RIOS

JERRY HEY
OSCAR CASTRO-NEVES

IVAN LINS(ゲストボーカル)

曲の雰囲気の説明は難しいんですが、「琴」を除いた上記のミュージシャンの音楽を知っている方ならその延長線上と考えていただければ...

そんなわけで結構ドライブミュージックにいい感じです。
ちなみに年末の蕎麦屋ツアーのBGMはこの3枚で通しました。

「東海岸のミュージシャンとアルバムを作ったらどうなるか?」なんて想像するとちょっと楽しいですけど、どうなんでしょう?