今回は「南部の雰囲気が濃いアルバム その2」

DR.JOHN/City Lights A&M HORIZON Canyon D32Y3834 1978

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ドクター・ジョンというと独特のダミ声ボーカルとピアノスタイルで、まさに南部の人なんですが、この人がNYの職人ミュージシャンとアルバムを作ったのがこの「City Lights」です。
アルバムタイトルが「都会に出てきたこと」を表しているようです。
ジャケットもなるほどと思わせるイメージです。

例によって購入の動機はRICHARD TEEが参加しているからなんですが、愛聴盤とは言ってもしょっちゅう聴いているアルバムではなく、最近良く聴いているのは、このところの南部系マイブームからです。

さてこのアルバムの参加ミュージシャンは、

STEVE GADD
WILL LEE
RICHARD TEE
HUGH MACCRACKEN
JOHN TROPEA
DAVID SANBORN
GEORGE YOUNG
など

そしてプロデュースはTOMMY LIPUMA。

さてさて前回紹介したFELIX PAPPALARDI/Don't Worry,Maと比べると、

製作年が1年早い
プロデューサーが違う
両方に参加しているのはRICHARD TEEとGEORGE YOUNGくらい
主役がまさに南部の人である
ホーンのバックが少なめで、多少オーケストラが入っている

などの違いがありますが、音楽から受ける雰囲気は良く似ています。
両方に参加しているRICHARD TEEの個性が強いからとも思いがちですが、それ以上に数倍濃い何かがあります。

うまく説明できないのですが、南部というのはなんとなくラテンの雰囲気が混じっているようにも思うのですがどうなんでしょうね。
なんだかヒューマンな感じがするんですが。

このアルバムを最近良く聴くようになってふと思ったのは、JOHN TROPEAが実はひそかに後ろの方でいい味を出していたりすることです。
特に5曲目がいいですね。

またドクター・ジョンがプロデューサーに負けていないところもいいですね。
まあこの人は「特別濃い!」からなんでしょうけど、トミー・リピューマはスマート過ぎるかな?

そんな「特別濃い!」ドクター・ジョンも7曲目のピアノを聴くとちょっとRICHARD TEEの影響を受けているのかななんて思います。
この曲イントロとその後でリズムが変わるのですがそれがとても面白いです。
ラグタイムからシャッフルという感じですが、RICHARD TEEとSTEVE GADDが得意なパターンです。
最後にまたラグタイム風に戻るのですが、この辺がまたちょっと意表をついていて面白いです。

このCD、古いのでリマスターが出てくれないかなと思っています。