私の愛聴盤12です。

FERIX PAPPALARDI/Don't Worry,Ma A&M UICY-3356 1979

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恥ずかしながら私はこの人のことは良く知りませんが、クリーム、マウンテンなどのプロデュースで有名なフェリックス・パパラルディーの唯一のソロアルバムです。

例によってこのアルバムを買った理由はRICHARD TEEが参加しているからなんですが、他には、

ERIC GALE
CHUCK RAINEY
BERNARD PURDIE
GENE ORLOFF
GEORGE YOUNG

など私の好きなNY職人ミュージシャンが参加しており、珍しいのはプロデュースがバーナード・パーディーだということです。

プレイキーを押して1曲目からなんとも言えぬBERNARD PURDIEのあのリズムとCHUCK RAINEYのベースのリズムで始まります。
そしてすぐに、後ろにRICHARD TEEのピアノとハモンドB3オルガン、チャカチャカとERIC GALEのギターが。
終わりまでいいリズムなんですがこの曲の終わり方はプツッと尻切れ的。「は?」という感じです。

次の曲はERIC GALEのギターがなんともブルースっぽくいい感じです。
同じく4曲目にも、短いけれどERIC GALEらしいソロがあり、たまりません。
8曲目もERIC GALEはいいプレイをしていますが、これまたBERNARD PURDIEらしいリズム、RICHARD TEEのピアノ、ホーンセクションが一体となっていい雰囲気を出していますが、歌詞の訳は「都合により割愛させていただきます」。おお!ラジオでは放送できない?

この人のボーカルはちょっと雑なようにも思いますが、このアルバムはすばらしい!!
と同時にライナーを読むとなんとも物悲しい気分がしたりします。
...ジャケットのこの写真は奥さんが撮影したものらしいのですが、このアルバム発表の4年後、その奥さんと口論の末に射殺されてしまったそうです。
裏面にはその奥さんとタバコを吸っている写真が載っています。

いいメンバーに恵まれてこんないいアルバムを作ったのに「これきり」とはなんとも惜しまれます。
7曲目の歌詞の訳を読んでみると、この人のその後のことを自ら歌っているようでちょっと考えさせられます。

全体的に南部の音楽の雰囲気が濃いこのアルバム、何度も何度も聴いていたら、ウチには他にも同じようなアルバムがあることに気が付きました。
じかもほとんど同じ時期にレコーディングされているという事実。
流行と言ってしまえばそれまでなんですが、それぞれ特徴があります。
で、次回は「南部の雰囲気が濃いアルバム その2」を紹介します。

...このCDは2002年に世界初CD化ということでリマスターで発売されましたが、このアルバムの存在は知っていてもどこを探しても見つけることができなかったので、手に入れたときは「ようやく聴けた!」と感慨無量でした。