「私の愛聴盤 1」が、意外なことに、月面車仲間のゆういちさんから反応がありまして、驚きました。

そこで調子に乗って、早速「2」を記事にすることにしました。
「2」の選択基準として、ストレートでいくかカーブで行くか考えてみたのですが、今回はカーブで行きます。

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DIANE SCHUUR/TALKIN' 'BOUT YOU 1988 GRP GRD-9567

たぶんこの人のアルバムで一番売れなかったアルバムではないでしょうか。
スタンダードなどを歌って売れた、盲目のサイズの大きな白人女性なんですが、「R&B、ゴスペル系も行ける!」というわけでこのアルバムは作られたような気がします。
体格が体格なだけにとにかくパワフルな歌いっぷりに圧倒される感じですが、ご本人は意外と普通なのかもしれません。感覚として。
このアルバム、前もって白人だと聞かなければ、きっと黒人の女性が歌っていると思うでしょう。

この人の歌いっぷりもいいのですが、バックミュージシャンがすばらしい!
RICHARD TEE, STEVE GADD,STEVE KHAN,WILL LEE,TOM SCOTT,DAVE GRUSIN,RONNIE CUBER,etc.

プレイキーを押すと、1曲目のイントロからRICHARD TEE丸出し!
途中まではシャッフル調なんですが、後半はテンポが上がり、ものすごいノリとパワー!真っ黒けのハモンドB3オルガンが叫んでいてピアノがパンチを入れます!ノッて聴いてると疲れてしまうほどです(大げさ?)。 何度も聴いて曲の進行を覚えてしまうと、後半が待ち遠しくなります。そして「ちょっと待ってくれ、もう少し!」という感じのエンディング。
2曲目は一転してスローな曲。歌うピアノという感じですが、途中のソロの部分にRICHARD TEEの唸り声がギンギンに入っています。イッちゃってます。
3曲目は楽器的に一転してフェンダーローズがものすごくきれいに響く曲です。この曲はきっと気に入ったのでしょう、4枚目のソロアルバムINSIDE YOUで取り上げています。結構曲のイメージが違い、スキャット的な歌い方になっていますが。
4曲目もフェンダーローズの響きがいいのですが、特に低音の音が良く出ているところがありますね。太く。
何曲か飛ばして7曲目。この曲はSTEVE KAHNのギターソロがかっこ良く、一番の聴きどころだと思います。

DIANE SCHUURのアルバムはもう1枚とベストを持っていますが、もう一枚のアルバムは曰く付き。
なにしろ太っていたのでダイエットしたようなのですが、当然声までダイエットされてしまい、あのパワフルさがなくなってしまいかなり別人状態。
で、次のアルバムは体重を増やして...。

TALKIN' 'BOUT YOUは全体的にRICHARD TEE大活躍のアルバムなんですが、普通このジャケットを見ただけじゃRICHARD TEEが参加しているとは思えませんよね。裏にはしっかりクレジットがありますが。
現在はどうも廃盤らしく、入手しにくいようです。ときどきブックオフで見かけるのですが、輸入盤だったら即レジです。